発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

プライバシーの保護は個人を自由にするか

 不登校にしろ発達障害にしろ家族のプライベートな問題は、誰にも相談できずに抱え込んでしまいがちです。中にはいろんなところで相談していたにも関わらず、孤立してしまう場合もあるようです。
 相談に出向く人は、せっぱ詰まって助けを求めている状態だと思います。そうした人を失望させてますます孤立させてしまうようなことがしばしば起こってしまうのはどうしてでしょうか。

 原因の一つに、相談を受ける側の経験不足があるように思います。
 わたしもmimiの話をいろんな人に聞いてもらいましたが、職業や立場に関係なく、やっぱりいろんな人を見てきた経験のある人ほど話しやすく通じやすいように感じました。
 不登校の子どもたちやその家族は、必ずと言っていいほど不登校経験のある家庭教師や訪問ボランティアを望みます。このことからも経験の少ない人たちと問題を分かち合うことの難しさがわかります。

 誤解してほしくないのですが、経験の少ない人は相談者にならない方がいいと言っているわけではありません。ただ、経験者の経験をもっとみんなで共有できたらいいなと思うのです。いろんな人がいるという事例を学んでいけたら経験不足はかなり補えるのではないでしょうか。一番やっかいなのは、知らないことです。知らないことは、たぶん想像するのも難しいと思うのです。

 ここでもう一つやっかいなのがプライバシーの問題です。わたしはmimiに非言語性学習障害の困難をできるだけたくさんの人のいろんな助けを借りながら乗り越えていってほしいと思うようになりましたが、それはmimiの困難をカミングアウトするということです。
 このことについては今も悩みます。さじ加減がわからないからです。まったくわかってくれそうにない人には何も言わないほうがいいとアドバイスしてくれる人もいます。
 どんな人であれカミングアウトすることに抵抗を感じる人もいるでしょう。

 mimiの困難は、伝えたところでわかってもらえるかどうかわかりません。でも、伝えなければ、わかってもらえないとも思っています。確かにプライバシーも大事です。だけど人はほかの人と助け合って生きるものです。そうでなければ生きられないと思うのです。だからわたしは多くの人にmimiを助けてもらって、mimiもまたなにかできることで誰かの助けをして生きてほしいと思っています。
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