発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

睡眠上手


 わたしはmimiと違って寝るのが上手だ。寝るのが上手だなんて自慢することではないと思っていたのだが、世の中には眠れない悩みを抱えている人がものすごく多いらしいことを知るにつけ、もしかして、わたしは睡眠が得意なのではないかと思うようになった。
 そんなわたしも学生時代や勤めていた頃は、いつも寝不足感があったものだ。だから何よりも寝ることを最優先課題にして生きてきた。
 そう! 多くの人と違うところ、それは睡眠を削ってまで自分の意志で何かをするということがなかったことだ。何て意欲のかけらもない子だったのだろう……。睡眠が得意とはいえ人よりもたくさん寝ないと調子が悪くなるように思っていたので、わたしは甘い物好きの女の子のごとく睡眠にのめり込んでいったのでした。いっぱい寝なくちゃ、という気持ちは強かったかも。
 とにかく眠れなくて困るということはなかった。寝苦しい熱帯夜でもまったく眠れないということはない。うっかりへんな時間にたっぷり昼寝をしてしまったようなときもまったく影響がない。昼寝をしたから眠れないかもしれないと心配したこともない。
 睡眠で苦労している人の話によると、すぐに眠れないと「早く寝ないといけない」とあせってきてますます眠れなくなるみたいだが、わたしは少しぐらい眠れない時間があっても気にならない。それどころか、ふとんにくるまってこれから眠ろうとするあの瞬間がもしかしたら一番幸せかもしれないと思っているぐらいである。それと睡眠時間にはあまりこだわらないようにしている。「○時間しか寝ていない」といったことを気にすると、からだに悪い気がするからだ。

 mimiは小さい頃、眠るのがコワいと言ったことがあった。眠りは死に近いらしいから恐怖を感じる人もいるようだ。わたしも死ぬのはコワい。でも、眠るように死ぬのは理想的だ。
 わたしも年のせいか、このごろ若かったころできなかった夜更しが楽にできるようになった。でも朝は五時に起きなければいけないから朝寝をしたり昼寝をしたりしてmimi以上に睡眠がめちゃくちゃだ。不思議なことに睡眠時間が少なくても調子の良い日があることも知った。年をとると、睡眠時間が短くなるのだろうか。
 また、規則正しい生活がいいとずっと思いこんできたのに、わたしは今の勝手気ままな生活リズムが結構気に入っている。調子が悪ければ休むし、良ければ動く。考えてみれば一番自然なことをしている。
 でも、これではmimiと同様、一般社会では通用しないなあと思う。わたしもmimiも社会とのつながりがなくてもいいと思っているわけではない。できることなら社会に貢献したいと思っている。
 「社会は人のためにある。」と誰かが言っていた。どんな人も持っている力を出せる社会は実現可能だろうか……。
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