発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

日課


 数年ぶりのテスト勉強に困惑している。実は中学時代から何をどうすればいいのかわからなかったということを知って、どこを覚えておけばいいか、どんな問題が出そうか、どんなふうに勉強すればいいかということを説明するようにしている。でも、勉強の仕方は人によっていろいろあるので、どんな方法がmimiに向いているか、ちょっとわからなくて困っている。
 勉強の仕方なんていうものは、本来みんなそれぞれ個人が試行錯誤で見つけていくものなんだろうと思うが、何の目安もなく「自分で考えなさい」などと言ってしまうと、mimiの場合、どこまでも果てしなく悩んで肝心の勉強ができなくなってしまいそうだから、何か基本になりそうな方法を示していきたい。
 スクーリングをこなし、テストを受けるところまで考えていなかった。本当につい最近まで、とにかく不安定な体調に振りまわされるばかりで「しんどくなければそれでいい」といったとくに何もしないような日々をずっと送ってきたのがうそのようだ。
 相変わらず睡眠時間は長く安定しないが、起きるといろいろなことができるようになってきた。すると今度は新たな心配のタネが次々わいて出てくるようだ。あしたのテストの準備をしているうちにだんだん不安がつのってきて、とうとう「しんどい」と口にする。次の瞬間「でもだいじょうぶ」と打ち消すように言う。
 これまでは起きてしっかり食べることだけを目標にしていたのに、どうすれば起きている間、あせらないで有効な時間を過ごせるかを知りたがっている。だからいっしょに考えようと話した。
 mimiの日課は、実はこれまでに何回もあれこれ考えてきたけれど、ほとんどうまくいかなかった。わたしがいつも一方的で勇み足になってしまうからだ。わからないmimiをリードすることは必要だけれど、今度はmimiのわからなさ具合をもっと慎重に丁寧に見極めなければいけないと思っている。ここ最近の調子の良さに乗らないで、ブレーキをかけるぐらいの余裕を見て小さな小さな成功を積み重ねていきたい。
 充実感や自信からくる気持ちの安定がmimiを今はほんの少し強くしているけれど、無理は続かない。もうすでにスケジュールが混んできて追われている感じがするという。また後戻りすることがあるかもしれない。mimiの時間の流れに合う生活スタイルを模索していかなければと思う。ちょっと楽しみな作業である。
 それにしても、気持ちが変わると、からだもこんなに元気になるんだなあとつくづく思う。その気持ちが誰にとっても一番厄介なものなのだけれど……。