自立のかたち
就職活動中の学生や若者の自殺が増えてると知り、同じ年頃の子を持つ親として胸が痛い。
考えられないぐらいの数の会社にエントリーし、気が遠くなるぐらいの数の会社から不採用の通知をもらい続けていると、自分がだんだんできない人間のように思えてくるものらしい。
mimiが不登校になって、引きこもり状態になっていたころ、ほんとに人間ここまで自己否定できるものかとびっくりした経験を持つわたしとしては、とても他人事とは思えない。
わたしもかつて「甘い親」とか「過保護」とか言われたくなくて、ずいぶんよけいなことを言い続けていた時期があった。今思うと、体罰と同じで何の意味もなかったとつくづく思うのだけれど、当時のわたしも一生懸命で、ほかに方法を知らなかった。
世間知らずは親の自分だったと反省している。
mimiが学校に行けなくなったとき、口では「無理に行かなくていい」と言いながら、
一般社会からこぼれていくようなどうしようもない不安感でいっぱいになった。
もう誰も助けにならないし、助けてくれる人はいないと思った。
だけど、実際はまったくそんなことはなかったし、
心を閉ざしていたのは、むしろ自分の方だった。
どうかもうほかに道がないと思わないでほしい。
何をやってもうまくいかないと思わないようにしたい。
別の方法がいくらでもあるし、つらいところからは逃げてもかまわないと思う。
誰でもがんばりたいところではがんばれる。
力になってくれる人もかならずいる。
今なら通勤しなくても、引きこもっていても、たとえばネットにつながっているパソコンがあったら、
社会とつながることもできるし、勉強も仕事もできる。
そういう在宅社会人がもっと増えればいいのにと思う。
いろんな自立の仕方、はたらき方があったほうがみんな生きやすいし、もっと楽しいと思う。
できることから始めたい。
そうしたらできることも結構あることに気がつくよ。