発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

実は誰もわかってないことがわかってない

非言語性学習障害の困難の一つに情報処理の困難があります。mimiはびっくりするような記憶力の良さを発揮することがある一方で、日常のちょっとしたやりとりで混乱して動けなくなります。そのつまずくところやこだわってひっかかってしまうところには、きっと何か共通した特徴があるのでしょうが、そのときの気分や体調にも大きく影響するようで、なかなか特定するのは難しい。

知能テストでは「並列処理が苦手」という大ざっぱな指摘をされました。黒板を見ながら書くとか、音楽を聴きながら別のことをするといったような並列ではなく、時間までにやるべきことが複数あるような場合、何からどう動けばいいのかといった段取りがうまくできないようです。それで、一つずつ処理していく習慣をつけているところなのですが、ここで何を一番にするかといったことを考えるのも苦手なようです。

考えてみれば、こうした選択は誰にとっても難しいものです。わたしたちは日々選択しながら生きています。また、選択肢がたくさんあるということはいいことのように思っています。でも、聞いた話では、人間は5〜7以上の選択肢があると、思考停止してしまうそうです。

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高級食材店で行われた「ジャム研究」によると、24種類を並べた時と6種類並べた時とを比べると、品揃えの少なかった方が圧倒的に売れたというデータもあります。
また、人は目先にある不利益なものをわざわざ選んでしまったり、一番先に記述されているものを選ぶ傾向があることもわかっています。

こうしてみると、mimiが本当にほかの人と比べて処理能力が劣っているといえるのかどうか疑わしくなってきます。でもふつうの人は、わからなくても先に進む術を知っていますが、mimiはわからないこと一つひとつにいちいちこだわって進めなくなってしまうのです。その点は困ったことに違いないです。

mimiはことあるごとに自分のわからないことをまわりの人はみんなあたりまえのようにわかっている、と思ってしまうみたいで、何でもはっきりとした答えを欲しがります。確かにみんな、mimiよりわかっていることもいっぱいあるけれど、どんな人もmimiと同じようにわけのわからないことに遭遇し、はっきりしないぼんやりとした中をどうにかやり過ごしているんだということが今一つ呑み込めていない感じです。
そこんところがわかったら、またずっと楽になれるのになあ。
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