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発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

気がかりを忘れる技術を身につけよう

一日中ふとんの中にいて苦しんでいたmimiが一人でバスに乗ってスクーリングに行くようになるなんて、想像もしていませんでした。先のことを考えないようにして、一日一日を何とかしのいできました。
mimiがこのままでいる限り、わたしは一生救われないような思いでいました。本人に動く意思がない以上、わたしにはできることがないように思いました。

mimiとふたり、ずっとうちにいて、mimiのことが一時も頭から離れないような生活を続けているうちに、やっぱりわたしは自分のことが大事になってきて、自然にmimiのことを忘れて自分のことだけに集中する時間を作るようにしていました。
いつも頭の隅っこに鉛のように重たくへばりついてくる気がかりを払しょくするのに効果的だったのは、掃除でした。とくに鍋磨き、ガスコンロの掃除、風呂掃除、ゆか拭きなんかは頭の中を空っぽにしてくれます。
ほかにもアクリルたわしをかぎ針で編むのもなかなか良かったです。そのころ、ペン習字も始めました。運動が苦手なわたしもこんなふうに手先やからだを使うのは、とても気分転換になりました。 

ほかの人にmimiのことを相談できるようになりました。誤解されることもだんだん気にならなくなりました。悪意のない場合がほとんどであることがわかったからです。自分たちがどんなふうに思われるか、というようなことをいちいち気に病むのもばかばかしいと思えるようになりました。

そうしているうちにわたしはやっと、少しずつ、自分はmimiに何もしてやれない、見守るしかできない、mimiがこの先どうなっても味方でいようという覚悟をしていったように思います。
わたしには何もできない……と開き直って楽になりました。わたしが機嫌よく元気でいることがmimiのためになる、と都合よく考えるようにして、mimiに動いてほしいとか考えてほしいとかいろいろ望まなくなったら、うそみたいにmimiのことが単純にかわいいと思えるようになったのです。こんな気持ちは赤ちゃんのとき以来、ずっと忘れてしまっていたみたいでした。

身近に不登校や発達障害の人がいて、毎日毎日しんどい思いをしている人は、まず、自分が楽になることを考えてみてはどうでしょう。それがきっと助けたい人をサポートする力になるのではないかと思うのです。