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発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

リンゴの季節に

mimiのこと

 車で少し行くと、リンゴやナシの観光農園がいっぱいあります。
 mimiがまだ中学生だったころ、だんなさまと二人、買い物ついでによく出かけたものでした。農園に入るわけではありません。道沿いに並ぶ農家直営の店が目当てです。その中に手作りのアップルパイを焼いているところがあって、お世辞にもおしゃれとはいえないりんごが山ほど入っている地味で格別なパイをわざわざ買いに行きました。

 そのころのmimiはどん底でした。
 部屋からほとんど出てこないし、食事もろくにしていませんでした。何かの拍子に突如悲しい叫び声をあげたかと思うと壁に頭を打ちつけて、毎日もがき苦しんでいました。
 そんなmimiにわたしたちはなすすべがなく、正直もてあましていました。
 mimiをひとりうちに残して出かけては、葉っぱが色づく美しく気持ちのよい季節に、二人車の中で重苦しいためいきをつくばかりでした。「おいしい」と言って食べてくれたパイに望みをたくしていたかのようでした。

 暑さが去り、りんごの季節が今年もめぐって来ました。mimiが部屋に閉じこもっていたあの頃を思い出さずにはおれません。

 今はmimiがわたしたちといっしょに台所で笑っています。
 よくぞ、乗り越えてくれたと胸がいっぱいになります。
 あしたはいよいよ小学校六年生のとき以来のピアノの発表会です。mimiが弾けば、きっとどんな演奏も心に響きます。
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