発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

今できていることを評価する


 不登校母の会、久しぶりに集まった。
 春の不安を乗り越え、それぞれが少しずつがんばった夏の日々を報告し合うことができた。
 この会の子どもたちはみな「あと少し」「おしい」「もうちょっと」と言われそうなところにいる。でも、その一歩が本人たちにとっては、どうしようもなく遠く厳しいもののようである。
 中学校を卒業すると、義務教育でなくなるせいか、ほんの少し学校に行かなければならないというプレッシャーから解放されるみたいなのだが、今度は一般社会の厳しさに直面することになる。
 高校は出席日数の不足には容赦がない。通信制でもスクーリングはある。成績よりも出席数が子どもたちに重くのしかかる。子どもたちはだいじょうぶな場所や人が限られている。これはもう理屈ではない。しかし、まったく出られない状態ではない。きめ細かい訓練や練習をすれば、近い将来ほとんどの人が社会参加は可能ではないかと思われる。今できていることをもっと評価してもらえたらどんなにいいかと思う。
 日々目の前に押しよせてくるものごとに対処するのが精一杯の子どもたちに、登校する意味とか勉強する理由を説教しても始まらない。しかし、今の日本社会で生きていく上で高校を卒業することの大事さを知るおとなたちは、何とか卒業証書をと考える。
 ゆっくりと見守りたいのは山々である。でも、本人たちが一番不安の中でなすすべがなくあせっている。逃げているだけでは何も解決しないこともたぶんよくわかっているはず。意欲がないように見えても、子どもたちは望んで未来をあきらめているはずがない。もし今できていることを少しずつ伸ばせるきめ細かいサポートがあれば、不登校の子どもたちはきっと将来一人前の社会人になれる。苦しんだ分、ずっといいおとなになる。
 だからわたしたちおとなも見ないふりをしないでもっとめんどくさいサポートに乗り出すべきではないか。
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