発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

問題の根源は情報処理


 情報処理の問題が実生活にどのような影響を及ぼすか。処理が遅いとか並列処理が苦手と言われてもまだピンときませんでした。
 ところが「アスペルガー症候群と非言語性学習障害」を読んで、それこそがmimiの0%か100%しか選べないかたくなな困った状況を生み出している根本原因であることをはじめて理解しました。ずっとつかえていたものがすとんととれた気がしました。

 mimiは、学校に遅れて行くのを極端に嫌いました。途中から行くぐらいなら休むと言い張りました。探し物は見つかるまで何時間でも探し続けました。自分が決めたやり方を変えようとしませんでした。そしてしばしばスイッチが切れたようにフリーズしました。
 mimiのやり方はいかにも要領が悪く、つい「こうした方がいいよ」「こうすれば早くすむよ」などと言っていました。いつもおそろしく疲れていて見ていられなかったからです。
 今思うと、言われたようにしたくてもできなかったのです。あとになって本人も言っていました。混乱してあせるばかりで何が何なのかわからなくなるのだそうです。だからいつもの知っているやり方を通そうとしたようです。そうして混乱から身を守っていたのです。つまり、状況の変化についていけないことがmimiをかたくなにしていたのでした。決してヤケクソでも頑固でもなかったのです。

 情報処理がうまくできないというのは、インプットされた情報が頭の中で整理されずにごちゃごちゃになっていて、必要な時にうまく引き出せないような状況らしいです。どこに何があるのかわからない片づいていない部屋の中から一つひとつ必要なものを探し出してこなければならないので、時間もかかるし、ひどく疲れるはずでした。
 そのせいか、たくさんある情報の中で何が大事でどれが中心なのかといった格付けがされておらず、どうでもいいようなはしっこのことを細かく覚えていたり、的をはずすことがありました。
 これもあとになって聞いたことですが、テスト勉強をどのようにすればいいのかわからなかったそうです。どこが大事で何を覚えればいいのかわからないので、授業で習ったことや教科書に書いてあることを全部勉強しなければいけないと思いこんでいたそうです。それでもテストの問題は、習ったこととまったく別物に思えたと言います。勉強したことが理解できないというのとはまた違った困難があったようです。このような過酷な状態でも、そこそこ成績がとれていたりすると、周囲はまったく本人の苦労に気づくことができないのです。

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