新入生はなぜボート部に入らないか?
「新入生はなぜボート部に入らないか?」
部員の減少に悩んでいたある日、この問題をふと数学的思考で解いてみることを思いつく。
そして「わずか8名の新入生は、なぜボート部に入ったのか?」という展開が導き出される。その新入部員たちの証言をもとにボート部を大々的にアピールしたところ、翌年の新入部員の数が大幅に増加したのだそうだ。
数学的思考のポイントは、発想の転換にあるという。
以前、mimiのできないことばかりが気になって、いいところが見えなくなっていたことを思い出した。今も、どちらかと言えばつい弱点を補う方法を見つけようとしている。できないことは見つけようとしなくても簡単に目についてしまう。あっという間にできないことでいっぱいになる。その一つひとつをつぶしていこうというのでは、未来は見えない。「できること」を考えればいいんだと思いなおす。心配性で何をするのも時間がかかるという困ったところも、もしかしたら慎重で丁寧な仕事ぶりにつなげられるかもしれない。
「今わたしにできることをしよう」というのはよく耳にすることだ。何となくポジティブで気もちいい。むなしいかけ声だけで終わらせないようにしたい。上げ相場のとき、強気になるのは簡単で、下げ相場のときは誰もが弱気になる。本当につらいとき、苦しい時、暗いときにがらりと発想の転換ができるかどうか、それが今問われているような気がする。