発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

絶対! が危険?


 mimiは今年、地域の自然史同好会というのに入会した。一か月に一回、講演会やフィールドワークの活動がある。いくら興味があることとはいえ、まったく見知らぬ人が集まるところに参加しようと思うなんて、やっぱり今年のmimiは去年と違う。

 夫が心配していっしょに入会することにした。
 先日、はじめてのフィールドワークで秋吉台の探索に出かけた。ふだん、立ち入ることができない道なき道を行くハードな行程だったそうだが、mimiはすがすがしい充実した顔をして帰ってきた。いつもなら興奮して疲れた感じになるのだが、いつもよりずっと落ち着いた印象だった。
 メンバーは、知的な年配の方々ばかりで、夫でさえ若い方なんだそうだ。そのせいか、mimiにとって居心地がラクなのかもしれない。以前から同世代が苦手だと言っており、おとなでもゆったりとした年配の人のほうがよりリラックスしやすいみたいなのだ。若い人がいないということに、はじめは不安だったけれど、結果オーライです。

 八月には一泊のフィールドワークが計画されている。夫は仕事で都合が悪いので、一人で参加したいと言い出した。秋吉台探索の興奮が続いているせいかもしれない。

 主治医は、手を広げ過ぎることを心配していて、この同好会への参加も慎重にするように言われていたので、主治医のようすをうかがうことにした。mimiも主治医に怪訝な顔をされたら今回は見送ることを承知した。冷静になるにつれて、一人で参加するときの不安や緊張がおぼろげながら想像できているみたいだ。

 主治医は、意外にも参加していいと言った。むしろ、自信をつけるいい機会になるかもしれないと前向きな返事だったので驚いた。
「先生にダメって言われてもがっかりしないように言い聞かせていたのにちょっと意外です」
と言うと、
 絶対行きたい! という感じで言われたら止めていたという。mimiのようすが比較的落ち着いていて、もしかしたら緊張するかもしれないこともわかっているみたいだったからだいじょうぶだと思ったのだそうだ。

 この調子で、完ぺきを目指さないように何度も念を押された。