発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

今できることを考える

ひとつ上のGTD ストレスフリーの整理術 実践編 仕事というゲームと人生というビジネスに勝利する方法

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には次のような記述がある。

 リュックやカバンに大量の情報や資料を詰め込んで歩いている小学生を目にすると、私はいつも疑問に感じてしまう。この子たちは相変わらず「気になること」だけを押しつけられて、それらを適切に処理する方法を教えられていないようだ。……情報だけが大量に与えられ、それらをどのように扱うかの指導がほとんど行われていないのが現状なのだ。

 また

[改訂版]アメリカのスーパーエリート教育

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という本には

 LDやアスペルガー症候群(知的障害を伴わない発達障害、日本では高機能自閉症と同一視される場合が多い英語ではアスパガーと発音する)の問題はアメリカの教育コンサルタントが今、最も力を注いでいる分野で、筆者が毎年二回出席しているIECAの年次総会でも、この問題を扱った分科会は常に満員で、立錐の余地もないほどである。中でもNLDと呼ばれる非言語性学習障害を研究する分科会が多い。

とある。

 mimiの不適応状態は障害なんだろうか。個性なんだろうか。それとも病気だろうか。サポートを必要とする個性だと言う人もいる。何でもかまわないという気もする。一方で社会制度のサービスを受けようとすると、診断名は欠かせない現実がある。
 アメリカでは、早期に障害と診断されることがその後の個性に合った教育プランにつながるという。日本は診断名がついたとしても、その先はかえって見えなくなる。真っ暗闇の手探り状態になってしまうところはアメリカとずいぶん違う。
 しかし、学校教育も社会福祉もどんな制度にも限界はある。だから、mimiに都合が悪いことがあって悲しい思いをいっぱいしても、何も恨んだり憎んだりしないようにしたい。そんなことをしてもいいことなんか一つもないと思うからだ。これからどうすればいいかだけを考えるようにしていきたい。
 
 あしたはいよいよスクーリングの初日である。いつも起きないような早い時間に声をかけるように頼まれる。あすは友だちはいない。しかも行ったことがない別の学校で行われる日で、初日だというのにかなりハードルが高い。
 何だか緊張が高まっているような感じだったので「用意はできた?」と声をかけると、手伝ってほしいと弱気な返事。どうやら部屋でリュックを持ったままフリーズしていたらしく、まだ何も準備できていない。目の前で、慎重に確認しながら荷物をそろえるのを見守る。こころもとない不安げな感じ。
 長い間、わたしはずっと気づいてあげられなかったのだが、mimiにとって時間割を合わせて準備することは、不安で心細い嫌なことだったようだ。きょうは眠れるかな。