発達障害のことが知りたい!

中学に入学して不登校になり、発達障害と診断されたmimiと家族の記録。

将来の目標が描けない

 mimiたろうのしんどさの原因は、燃えるような目標がないからだと言いました。今は何とかピアノをステージで演奏することを目標に励んでいるけれど、それも何かの拍子で消え入りそうになるそうです。とりあえず今できることをがんばるといったやり方が難しい特質があるみたいです。将来の具体的な目標を持って熱心にがんばりたいのに、将来が描けなくてどうすればいいのかわからなくなると言うのです。
 何でも一生懸命がんばるmimiたろうがこんなふうに将来への道筋が描けずに苦しんでいる奥にNLDが関わっていることにやっとわたしたちは気づき始めたところです。
 中学校の定期試験の勉強もたいへんだったことがわかりました。どんな問題が出そうで何を中心に覚えればいいのかといった山がまったくわからなかったそうです。ただやみくもに勉強するしかなかったので、いつも準備不足で思うような成果が得られず、達成感もなかったことが今思うとしんどさにつながっていたというのです。
 わたしは、体調の方ばかり気になっていて、学業には何の問題も感じていなかったので、NLDと言われたときも正直信じていませんでした。推論や空間認知の能力に問題があると言われても、傍からは特にできていないようには見えなかったのです。
 うまくできないことはすべて自分のせいだと思いこんで抱えてきたmimiたろうの苦しみを思うと、あらためて胸が苦しくなります。